新型コロナウイルス感染症の流行を踏まえた心肺蘇生法について

最終更新日 2023年4月21日 印刷

 今般、厚生労働省より以下のとおり「新型コロナウイルス感染症の流行を踏まえた市民による救急蘇生法について(指針)」が示されましたのでお知らせします。
 この指針は通常の心肺蘇生法の手順を一部変更して対応するものです。ページ下部に通常の心肺蘇生法についても参考掲載しておりますので、併せて御覧下さい。

新型コロナウイルス感染症の流行を踏まえた市民による救急蘇生法について(指針)

1.基本的な考え方
 ○胸骨圧迫のみの場合を含め心肺蘇生はエアロゾル(ウイルスなどを含む微粒子が浮遊した空気)を発生させる可能性があるため、新型コロナウイルス感染症が流行している状況においては、すべての心停止傷病者に感染の疑いがあるものとして対応します。
 ○成人の心停止に対しては、人工呼吸を行わずに胸骨圧迫のみを継続し、AEDが到着したら電気ショックを行います。
 ○小児の心停止に対しては、講習を受けて人工呼吸の技術を身につけていて、人工呼吸を行う意思がある場合には、人工呼吸も実施してください。
 ※子どもの心停止は、窒息や溺水など呼吸障害を原因とすることが多く、人工呼吸の必要性が比較的高いです。

2.救急蘇生法の具体的手順
 新型コロナウイルス感染症の疑いがある傷病者への「救急蘇生法の指針2020(市民用)」における「一次救命処置」は、次のとおり実施します。
 ○「2)反応の確認」、「4)呼吸を観察する」確認や観察の際に、傷病者の顔と救助者の顔があまり近づきすぎないようにします。
 ○「5)胸骨圧迫」傷病者がマスクを着用していれば、外さないでそのままにして胸骨圧迫を開始してください。マスクを着用していなければ、胸骨圧迫を開始する前に、マスクやハンカチ、タオル、衣服などで傷病者の鼻と口を覆います

      マネキン例示
 ○「6)人工呼吸」
 成人に対しては、人工呼吸は行わず胸骨圧迫だけを続けます。
 小児に対しては、講習を受けて人工呼吸の技術を身につけていて、人工呼吸を行う意思がある場合には、胸骨圧迫に人工呼吸を組み合わせます。その場合、お互いのマスクを外します。もし、人工呼吸用の感染防護具があれば使用してください。人工呼吸を行うことにためらいがある場合には、胸骨圧迫だけを続けます。 (「救急蘇生法の指針2020(市民用)」P58参照)
 

 ○心肺蘇生の実施の後
 傷病者を救急隊員に引き継いだあとは、速やかに石鹸と流水で手と顔を十分に洗ってください。アルコールで手を消毒するのも有効です。手を洗うか消毒するまでは不用意に首から上や周囲を触らないようにしましょう。傷病者に使用したマスクやハンカチなどは、直接触れないようにして廃棄することが望まれます。
 
 ※上記手順に記載のない点は、従来どおりの一次救命処置を実施します。
  「救急蘇生法の指針2020(市民用)」のP18~「Ⅴ 一次救命処置」参照
  https://www.pref.fukui.lg.jp/doc/iryou/iryoujouhou/aed_d/fil/004.pdf
 ※本指針は、新型コロナウイルス感染症に関する新たに知見や感染の広がりの状況などによって変更する場合があります。

       作成:一般財団法人日本救急医療財団  心肺蘇生法委員会                                  

 (参考掲載:通常の心肺蘇生法動画)https://youtu.be/RO9rbrDoMgQ

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