最終更新日:2024年12月10日
小児に対する応急手当
小さな命を守るためには、まずは慌てずにしっかりと状況を観察し、次の行動をとることが重要です。
頭をぶつけた!
・コブができている場合は、まず氷のうなどで冷やして様子を見てください。
・出血の際は、清潔なタオルやガーゼなどで出血している部分を上からしっかり圧迫します。
・吐き気や嘔吐の有無、目や手足の動きに注意してください。
・頭を打った後にすぐ泣いたかどうか、ぼんやりしていなかったかどうかなど、よく観察しておくことが重要です。
・嘔吐を繰り返し、何となく普段と比べて様子が違うときは、専門医に診てもらった方が良いでしょう。
・頭を打った直後にしばらくでも気絶した場合には、その後に話せるようになっても必ず医師に診てもらいましょう。
やけどをした!
・やけどの場合の対処法は、まずは冷やすことです。
・水道水や氷水で10分以上冷やしてください。
・やけどの部位によっては、冷やし続けることで体温も下がってしまうことが考えられるので、体が冷えすぎないように局部のみを冷やしてください。
・緊急性があるかどうかの判断は、やけどの大きさ等によります。大人の手のひら以上の大きさや顔面のやけどの場合は急いで病院へ行きましょう。
・水ぶくれが破れると雑菌が入ってきてしまうので、破らないようにしてください。服を脱がすことによって水ぶくれを破く恐れがあるときには、服は脱がさないようにしてください。
食べ物をのどに詰まらせた!
・食べ物が取り除けそうな場合は、かき出してください。取り除けるか微妙な位置に食べ物がある場合、取ろうとするとかえってのどの奥に押し込む恐れがあります。その場合は、頭を下にして背中を叩いてください。
・何を飲んだか分からないような場合は、周囲の状況等から、子どもの体の様子をよく観察しましょう。
(泣き方は?機嫌は?吐き気は?呼吸の様子は?)
・元気に泣いているときは、呼吸が正常である証拠です。声が出ない、また、いつもと声がおかしいと感じたら窒息しているものと考え、すぐ病院へ行きましょう。
・窒息の予防策は、子どもの口に入りそうなものをそばに置いておかないことです。子どもは何でも口に入れてしまうと考えましょう。
けいれんを起こした!
・子どもは高熱をきっかけにけいれんを起こすことがありますが、ほとんどは数分で治まります。けいれんを起こしたときは、治まるまでは無理に口を開けたりせずに、けいれんの様子をよく観察しましょう。
・このとき口の中にハンカチや割り箸など、物を入れないでください。けいれん中に自分の舌を噛むということはありません。
・まわりに危ないものがあるときは、危ないものを移動させるか、安全な場所へ移動させましょう。
・けいれんが一回だけで治まったときは、そう慌てることはありませんが、けいれんが5分以上続く、何回も繰り返す、熱がないのにけいれんが起こった、といった場合は、速やかに専門医に診てもらいましょう。
・けいれんが終わった後は仰向けよりも、横向きに寝かせて救急隊の到着を待ってください。
鼻血がなかなか止まらない!
・鼻血が出たら体を前かがみにして、鼻内に何も入れずに小鼻(鼻の外側のふくらみ)の上あたりをしっかりつまみましょう。
・血液を飲まないように顔を下に向かせ、喉に流れ落ちる血液は吐き出させてください。
・仰向けや顔を上に向かせる姿勢は、血液がのどに流れ落ち、嘔吐をきたすことがありますので避けましょう。
・病院受診の目安は、鼻血が30分以上続くときです。
切り傷で出血した!
・たいていの出血は、命にかかわるほどの大量出血ではありませんが、血を見たことで両親の方が慌ててしまうことが多いようです。
・清潔なガーゼなどでしっかりと圧迫していれば止まりますが、傷が深く、押さえた上からもポタポタと血が流れるような場合は、すぐに病院へ行きましょう。このとき、傷口が手や足の場合、心臓より高く上げておきましょう。
・止血のポイントは体のどの部分でも、まずは圧迫止血をすることです。
・圧迫を止めて止血しているかどうかの確認をするのはやめましょう。
タバコを飲み込んでしまった!
・タバコの毒性成分はニコチンです。タバコの葉っぱを直接食べても、たいていは嘔吐反射、若しくはまずくて吐き出してしまいます。また、ニコチンは一部しか吸収されず、一刻を争うということは少ないので、慌てない事が大事です。
・気をつけなければいけないのは、水の入った灰皿や缶ジュースに捨てたタバコからニコチンがにじみ出た液体を飲んでしまった時です。その場合はすぐに病院に行き、口の中に残っていないか、吐いたか。吐いたなら吐いた中にタバコはあったか、どのくらいの量だったか、といった情報をしっかりと把握してお医者さんに伝えましょう。
・タバコや灰皿を子どもの手の届くところに置かないことが重要です。
家で溺れた!
・子どもの溺水の多くは家庭内で起こっています。まずは浴槽、洗濯機はふたを閉め、水を抜いておくようにしましょう。トイレの便器もふたを閉め、ドアをしっかり閉めておくなど、事故防止に努めましょう。
・溺水の場合は、まずはすぐに水から引き上げます。引き上げてすぐに大声で泣いているのなら意識がしっかりしている証拠です。安静に寝かせてしばらく様子を見ましょう。
・ぐったりして意識がない場合は、すぐに心肺蘇生法を始めましょう。
・飲んだ水を無理に吐かせる必要はありません。
蜂に刺された!
・大量に(10ヶ所以上)刺された場合や、刺されたのが一ヶ所であっても発疹が出て、息苦しそうな場合は速やかに病院で診てもらった方が良いでしょう。
・ハチに2度、3度繰り返し刺されると、体内にハチ毒に対する抗体ができ、ハチ毒によるアナフィラキシーショック(急激なアレルギー反応)が15分以内に起こり、大変危険です。全身のじんましん、かゆみ、口のしびれ感、呼吸困難、腹痛、血圧降下、下痢、嘔吐、頭痛、めまい、喘鳴などがみられます。さらに重症化すると意識不明になります。
・刺されたところを口で吸い出そうとするのはハチ毒で口腔内が腫れる恐れがありますので止めましょう。
・刺された部位は軽く冷やしましょう。
小児救急夜間輪番病院
小児救急夜間輪番病院とは、夜間でも子どもの急患に対応できるよう、曜日別に分けられた担当病院です。
軽傷かも?と思う場合は、まず、かかりつけの病院か子ども救急医療電話「#8000」「#7119」(または0776-25-9955)等にご相談ください。
曜日 | 当番病院 | 電話番号 |
月、木 | 福井赤十字病院 | 0776-36-3630 |
火、金 | 福井県済生会病院 | 0776-23-1111 |
水、日 | 福井県立病院 | 0776-54-5151 |
土 | 福井大学医学部附属病院 | 0776-61-3111 |
お問い合わせ先
消防局 救急救助課
電話番号 0776-20-3998 | ファクス番号 0776-20-3119
〒918-8237 福井市和田東2丁目2207 【GoogleMap】
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