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最終更新日:2020年4月1日

水質基準項目について


人の健康の保護及び利水上の障害を生ずる項目について水質基準が設定されています。

分類 番号 項目名 基準値 説明
健康に関する項目
30
病原微生物 1 一般細菌 100集落/mL 汚染源:下水・し尿等生活系排水等
直接病原菌との関連はないが、糞便による汚染が疑われる
2 大腸菌 検出されないこと 汚染源:下水・し尿等生活系排水等
糞便による汚染指標となる
重金属類 3 カドミウム及びその化合物 0.003mg/L

用途:メッキ、顔料、電池、ゴム等
自然界に亜鉛とともに存在

4 水銀及びその化合物 0.0005 mg/L 用途:温度計、アマルガム、農薬、ランプ
自然界に硫化水銀として少量算出
5 セレン及びその化合物 0.01mg/L 用途:整流器、合金材料、顔料
単体より化合物の毒性大
6 鉛及びその化合物 0.01mg/L 用途:鉛管、顔料、ガラス、活字
鉛溶出対策要
7 ヒ素及びその化合物 0.01mg/L 用途:半導体、顔料、農薬、医薬品
地質の影響し海産食品中に多い
8 六価クロム化合物 0.02mg/L 用途:メッキ、合金、電池
天然は三価必須元素、塩素で六価に変化

無機物
9 亜硝酸態窒素 0.04 mg/L 用途:窒素肥料
10 シアン化物イオン
及び塩化シアン
0.01 mg/L 用途:メッキ、顔料、殺鼠害虫駆除
猛毒急性毒性、別名-青酸カリ等
11 硝酸態窒素及び亜硝酸態窒素 10 mg/L

用途:窒素肥料

12 フッ素及びその化合物 0.8 mg/L 発生源:フッ素工場、温泉、鉱泉、地質、海産物、緑茶に多含
適量で虫歯予防、過剰摂取は斑状歯病
13 ホウ素及びその化合物 1.0 mg/L 発生源:温泉水、ガラス工場、エナメル工場
用途: 金属表面処理剤
有機物 14 四塩化炭素 0.002 mg/L 発生源:機器類の洗浄剤
用途:ドライクリーニング、消化剤、各種溶剤
15 1,4-ジオキサン 0.05 mg/L 発生源:化学工場、洗濯排水
用途:溶剤、安定剤、洗剤の不純物
16 シス-1,2-ジクロロエチレン及びトランス-1,2-ジクロロエチレン 0.04 mg/L 発生源:化学工場
用途:樹脂の原料、染料抽出剤
17 ジクロロメタン 0.02 mg/L 発生源:化学工場
用途:油脂抽出剤、塗料剥離剤
18 テトラクロロエチレン 0.01 mg/L 発生源:化学工場
用途:金属洗浄溶剤、ドライクリーニング浄剤
19 トリクロロエチレン 0.01 mg/L 発生源:化学工場
用途:ドライクリーニング、金属洗浄溶剤
20 ベンゼン 0.01 mg/L 発生源:化学工場
用途:合成ゴム・皮革、有機顔料、合成繊維
消毒副生成物 21 塩素酸 0.6 mg/L 発生源:製紙工場、爆薬工場、化学工場
用途:紙の漂白剤、爆薬原料、除草剤
22 クロロ酢酸 0.02 mg/L 発生源:化学工場、食品・医薬品工場等
用途:除草剤、可塑剤、界面活性剤
23 クロロホルム 0.06 mg/L 用途:麻酔剤、消毒剤、溶剤等
水中有機物と塩素が反応し、トリハロメタンを生成、特にクロロホルムの生成大
24 ジクロロ酢酸 0.03 mg/L フミン質等有機物質・臭素と消毒剤が反応して生成
25 ジブロモクロロメタン 0.1 mg/L 発生源:写真業、一部の食品業の排水
海水の影響で臭化THMが生成
26 臭素酸 0.01 mg/L 発生源:化学工場
用途:小麦粉改良剤、整髪料
27 総トリハロメタン 0.1 mg/L クロロホルム、ジブロモクロロメタン、ブロモジクロロメタン、ブロモホルムそれぞれの濃度の総和
28 トリクロロ酢酸 0.03 mg/L 発生源:化学工場、食品・医薬品工場等
用途:医薬品の原料、除草剤、防食剤
有機物及び臭素イオン濃度による影響大
29 ブロモジクロロメタン 0.03 mg/L 発生源:写真業、一部の食品業の排水
フミン質等有機物質とともに、海水等臭素イオン濃度による影響大
30 ブロモホルム 0.09 mg/L 発生源:鉱物分析の浮遊試験
用途:吸入麻酔剤
有機物及び臭素イオン濃度による影響大
31 ホルムアルデヒド 0.08 mg/L 発生源:化学工場
用途:合成樹脂原料、防腐剤、消毒剤
アミン等と消毒剤が反応して生成
性状に関する項目 着色 32 亜鉛及びその化合物 1.0 mg/L 発生源:鉱山、精錬、メッキ、医薬品
用途:トタン、真鍮合金、乾電池
配管メッキからの溶出、必須元素
33 アルミニウム及びその化合物 0.2 mg/L 発生源:鉱山、精錬、メッキ工場等
地球上に広く多量に分布、凝集剤として浄水処理に使用
34 鉄及びその化合物 0.3 mg/L 発生源:配管、土壌、地下水に由来
必須元素、ほとんどの食品に含まれる。金気臭、赤水、緑茶等の変色に留意
35 銅及びその化合物 1.0 mg/L 発生源:鉱山、精錬、銅工場、メッキ
用途:銅管、銅合金給水器具類
必須元素、湯沸器等の青水に留意
36 ナトリウム及びその化合物 200 mg/L 発生源:工場、海水、浄水用薬品
用途:医薬、染料、食品、ガラス
必須元素、NaOCl・NaOHの薬注に留意
着色 37 マンガン及びその化合物 0.05 mg/L 発生源:鉄同様土壌に由来
用途:乾電池、特殊鋼添加剤
必須元素、配管付着等の着色障害
味・汚濁指標 38 塩化物イオン 200 mg/L 発生源:家庭排水、海水、風送塩
し尿との汚染指標であり、味及び配管腐食障害に留意
39 カルシウム、マグネシウム等
(硬度)
300 mg/L 発生源:地質、海水、コンクリート構造物
用途:廃水中和凝集処理(石灰)
必須元素、石鹸、スケール問題、ただし適量は良
40 蒸発残留物 500 mg/L 水中の溶解・不溶解物質の総和。地質・原水処理過程による影響を受け、味やスケールに留意、ただし適量は良
発泡 41 陰イオン界面活性剤 0.2 mg/L 発生源:主要合成洗剤の主剤
用途:洗濯・台所洗剤、化粧品
発泡問題、除去難、有害・無害説あり
カビ臭 42 ジェオスミン 0.00001 mg/L 微生物が産出するカビ臭に起因し、ある種の藍藻類と放線菌が産出する異臭であり、魚毒性・変異原性は確認されていないが、特に取水が湖水、ダム水、富栄養化水に問題あり
43 2-メチルイソボルネオール 0.00001 mg/L 微生物が産出するカビ臭に起因し、ある種の藍藻類と放線菌が産出する異臭であり、急速ろ過では除去困難で、活性炭・オゾン・生物処理が必要
発泡 44 非イオン界面活性剤 0.02 mg/L 発生源:合成洗剤、各種洗浄剤の主剤
用途:洗濯・台所洗剤、洗浄剤、乳化剤
イオンに解離する基を持たない物質、発泡問題
臭気 45 フェノール類 0.005 mg/L 発生源:薬品合成、染料、アスファルト
用途:消毒、防腐剤、フェノール樹脂
塩素と反応しクロロフェノール生成(強不快臭)
味・汚濁指標 46 有機物
(全有機炭素(TOC)の量)
3 mg/L 発生源:動植物の腐敗、排泄物、生活雑排水、工場排水
重要な汚染指標であり、色濁・トリハロメタン生成と相関
基礎的性状 47 pH値 5.8から8.6 発生源:酸又はアルカリ廃液排出業
地質、表流水、地下水、酸性雨からも影響を受け、施設の腐食等の原因にもなるため水処理コントロールが必要
48 異常でないこと 水質、水温、気象、体調等感覚及び心理的な影響があり、個人差もある。また、ペットボトル・浄水器の普及等嗜好あり
49 臭気 異常でないこと 金気、土、薬品、腐敗、カビ、芳香、塩素臭等これも味同様個人差あり。また、近年、カビ臭がクローズアップ
50 色度 5 度 フミン質、金属、パルプ、製紙、染色織物工場排水、降雨等による粘土性物質に起因
51 濁度 2 度 色度と同じ起因、また、水処理の最適化、洗管作業、配管の腐食防止、停滞水防止等の必要あり

※基準値は範囲が定められているものを除き、全て当該数値以下とする。

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