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最終更新日:2024年1月31日

イノシシについての注意事項


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イノシシの生態について

食性

  • 雑食性だが、主に植物質のものを摂食する。
  • 主にドングリ、タケノコ、イモ、カキ、クリ、稲の穂、クズの根を食べる。
  • 動物質のものは、ネズミ、ヘビ、ミミズ、昆虫、サワガニ、カエル、トカゲなども食うことがある。

行動

  • 昼夜問わず、エサを求めて活動する。
  • 行動範囲は2~3㎢で、時期により広がりをみせる。定着と移動を繰り返す。
  • オスは単独、メスは群れを作ることがある。
  • ダニなどの寄生虫を落としたり、体温調節したりするために、泥浴を行う。イノシシが泥浴をした湿地は「ぬた場」と呼ばれる。

特性

  • 嗅覚は犬と同等程度。
  • 非常に力があり、鼻を使って70kgの岩さえも動かすことがある。
  • イノシシの成獣は非常に神経質で警戒心が強い。
  • 学習能力は高く、一旦なれると大胆不敵
  • 1~2歳で初産し、毎年春に2~8頭の仔(ウリボウ)を産む。
  • 出産に失敗したり、産まれた仔が有害駆除されたりして早くに死んだりすると、秋に再度出産する場合がある。
  • 通常は臆病で、人間を見るとイノシシのほうから逃げていくが、発情期や出産後は気性が荒くなる。

 イノシシによる被害状況

主な被害は水稲で、イノシシが入った周辺の稲は踏み荒らしや食害にあうのみならず、イノシシの獣臭さがうつり、商品にすることができなくなってしまいます。
農作物への被害のほかにも、芝生や苔を植えた庭や公園において、土の中の虫やミミズを探すためにイノシシが地面を掘り起こしてしまうという被害も起きています。

また、イノシシによる被害は山際の地域に留まらなくなっています。
近年は河川敷等に植物が生い茂り、市街地周辺でもイノシシの身を隠す場所があります。そのため、イノシシが市街地に出没するということも起きています。

これらの被害は、イノシシ自体の個体数が昔に比べ増加していることも要因の一つではありますが、最も大きな要因は人間の生活環境が変化したことにあります。
以前は、多くの人が山に入り、焚き木を切り出したり、山の恵みを採取したりしていたため、イノシシは人間が姿を現す山際を避けて山奥で生息していました。
しかし、近年は山際の管理がなされず、荒れてしまった場所があることで、イノシシが人里に近づき、市街地へも姿を現すようになってしまいました。

イノシシにとって人間が育てる作物は、山の中で採取できるものより栄養価が高く、容易に採取できます。人間が育てた作物で、栄養を蓄えたイノシシはたくさんの子どもを産んで繁殖することができます。

そのため、一度人里に出ることを覚えたイノシシは、繰り返し出没し被害を拡大させます。

イノシシからの被害を防止するには

柵を正しく設置する

イノシシの侵入を防ぐ防護柵には2種類あります。

1つめは、危険な場所だと学習させて侵入を防ぐ「心理柵」と呼ばれる電気柵です。
イノシシは非常に警戒心が強く、エサを得るために入念な探索行動をとります。この時電気柵に触れて痛い思いをすると、その場所は危険な場所だと学習し、近寄らなくなります。

2つめは、物理的にイノシシの侵入を防ぐ、ワイヤーメッシュ柵とネット柵です。
農地や山際をこれらの柵により塞ぐことで、イノシシの侵入を防ぎます。

いずれの柵も、一度張ればイノシシの被害が完全になくなるかというと、そうではありません。イノシシは侵入できる場所を探し、弱いところを壊して侵入しようとします。
柵を張る際は、イノシシが出没する側に点検するための道を作り、柵を張った後も、定期的に点検をして修理や草刈りをすることで人間の痕跡を残すことも対策となります。

市ではこれらの柵を設置する集落を支援しております。被害でお困りの際は、ご相談ください。

集落の環境を整備する

気づかないうちにイノシシを餌付けしたり、安全な住処を与えたりして、集落に引き寄せてしまっているということがあります。次のポイントを踏まえて、集落環境を改善してください。

  • 家庭菜園や田畑の周りに野菜くずなど生ごみを捨てない。
  • 収穫の予定のないカキやクリなどは早めに撤去する。
  • 稲のひこばえ(収穫後に根元から出る若芽)を放置しない。(秋おこしを行う)
  • 山際や空き地の藪を刈り払う。

集落の環境を整備し、柵を設置しても執着して出没する個体は捕獲することも解決策の一つとなります。
しかし、イノシシの捕獲には特別な許可を受けるか、狩猟免許を取得し、狩猟期間において狩猟により捕獲するしかありません。
対策を施しても被害にお困りの方は、一度ご相談ください。

イノシシ対策に関する誤解

イノシシの被害対策や習性に関し、人々の間でまことしやかに伝えられているものがあります。その多くは科学的根拠が無く、実態とは異なります。
イノシシに関して多くの方が誤解していることの例として次のようなものがあります。

  • イノシシはジャンプするので、柵を設置しても意味がない。

→イノシシは基本隙間にもぐりこんで侵入しようとします。ジャンプするのは人などの天敵に見つかり、緊急で逃げなければならないような状況下に限られます。
 ジャンプをすると脚に怪我を負う可能性があり、骨折などは自然界において、命に関わる致命的な怪我になってしまうからです。

  • イノシシは天敵だったオオカミの臭いを本能的に忌避する。

→イノシシは警戒心が強いため、それまで無かった臭いを警戒しているだけです。時間が経ち、危険が無いと学習すると忌避しなくなります。このことは実験で証明されています。

このような、イノシシ対策に関する誤解について、農林水産省でまとめた資料がありますので、リンク先を参考にしてください。

 →「農村伝説」からの脱却!!(概要版)(新しいウインドウが開きます)

CSF(豚熱)について

 現在、福井県内においてCSF(豚熱)に感染したイノシシが発見されています。CSF(豚熱)に関する情報は、リンク先の福井県のホームページをご確認ください。
 なお、CSF(豚熱)は、豚やイノシシの病気であり、人には感染することはありません。

 →CSF(豚熱)について(福井県中山間農業・畜産課)(新しいウインドウが開きます)

お問い合わせ先

農林水産部 有害鳥獣対策室
電話番号 0776-20-5701ファクス番号 0776-20-5752
〒910-8511 福井市大手3丁目10-1 市役所本館5階 【GoogleMap】
業務時間 平日8:30~17:15

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