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最終更新日:2026年6月29日

同居・近居のすすめ ~お互いに心地よい住まい方を選ぶために~


同居近居のすすめロゴ

本市では、古くから大家族や地域の中での支えあい、共に暮らす豊かな文化が育まれてきました。近年のライフスタイルの多様化に伴い、別居を選ぶ世帯も増えてきていますが、改めて「同居・近居」という住まい方がもたらす安心感や支えあいの価値が見直されています。
新たにお互いの生活拠点について考えたい親世帯・子世帯の皆様のために、それぞれの住まい方の特徴や、心地よい関係を築くためのヒントをご紹介します。

Ⅰ.住まい方のスタイルとそれぞれの特徴

同居・近居には、親世帯・子世帯のお互いにとって異なるメリットや留意すべき点があります。

住まい方の特徴
住まい方 同居 近居
同じ家に住む 徒歩・車で気軽に行き来できる距離
子世帯 メリット
(1) 育児や家事を日常的に協力し合え、共働きに最適 (1) 孫が学校帰りに立ち寄ることができ、子育ての不安が和らぐ
(2) 親世代の体調・介護等の心配を日常的に確認できる (2) 親世代の老化に気が付いて、空いた時間に出向くことができる
(3) 急な残業や子供の病気時にサポートを得やすい (3) 急な残業や子供の病気時など、必要な時に駆け付けられる
(4) 住居費や光熱費などの生活コストを抑えられる -
- (5) 適度な距離感でお互いの自立を維持できる
留意点
- (4) 住居費や光熱費などの生活コストがかかる
(5) 生活時間帯や価値観の違いがストレスになることがある -
(6) 完全なプライベート空間や夫婦の時間を確保しにくい (6) 頻繁な行き来や「近いからこそ頼られすぎる」ことが負担になることもある
親世帯 メリット
(1) 孫の成長を日々身近に感じ、活力を得られる (1) 孫の成長を身近に感じられる
(2) 体調急変や防犯面、将来の健康への不安が軽減される (2) 緩やかな異変や防犯面など、気が付いてもらえる
(3) 家事の役割分担により、体力的に負担を減らせる (3) 困ったときには、子世帯を頼ることができる
- (4) 普段は自分のペースで気楽に暮らしつつ、孤立を防げる
留意点
(4) 子世帯の育児方針や生活習慣への気遣いで疲れることがある -
(5) 家の中での自分の居場所や役割のバランスに悩む場合がある (5) お互いの訪問頻度や事前の連絡ルールが曖昧にしておくと、嫌がられる場合がある

「同居」には、完全同居型や部分共有型、完全分離型、隣居など、様々なスタイルがあります。お互いに合った住まい方を見つけましょう。

4つの同居スタイル比較

同居の種類
同居の型 完全同居型 部分共有型 完全分離型 隣居(近居)
同居プラン 共有スペース
  • リビング
  • ダイニング
  • キッチン
個別スペース
  • 各世帯の寝室
  • ワークスペース
上下分離+部分共有型
  • 玄関:共有
  • リビング:共有
  • キッチン:2つ
  • 水回り:一部別
  • 個室:完全分離
左右分離+共有LDK型
  • 1階:親世帯+LDK
  • 2階:子世帯居室+サブスペース
  • 風呂or洗面を分離
二世帯寄り型
  • 玄関のみ共有
  • 水回りほぼ別
  • LDK分離orサブ設置
上下分離型
  • 1階:親世帯
  • 2階:子世帯
  • 玄関も別or共有
左右分離型(完全独立)
  • 建物を左右で分ける
  • 生活動線が完全に分離
  • 完全二世帯型(フル分離) 
  • 玄関:2つ
  • キッチン:2つ
  • 風呂:2つ
  • トイレ複数
基本構成
  • 親世帯:既存住宅
  • 子世帯:隣接地に新築
  • 庭・駐車場を共有
間取り
イメージ
2階建て完全同居型
  • 1階:親世帯+共有LDK
  • 2階:子世帯居室
  • 水回り一部共有+トイレ2カ所
部分共有+サブキッチン型
  • 玄関:共有
  • LDK:共有
  • サブキッチン:2階
  • 洗面:2カ所
  • トイレ:2カ所
玄関2つ+完全分離型
  • 玄関:2つ
  • LDK:各世帯
  • 水回り:完全別
  • メーター:分離可
分離型隣居
  • 車1台分の距離
  • 庭でつながる
  • 玄関はズラす

Ⅱ.ライフステージから考える同居・近居のタイミング

「いつ住まい方を考えるべきか」は、家族それぞれのライフステージの掛け合わせで決まります。「こどもの育成」「親の健康」「仕事・キャリア」の3つのステージを意識して、最適なタイミングを計りましょう。

A.こどもの育成ステージ(子育てサポートの需要期)

子育て期のタイミング
時期 年齢 内容
乳幼児期
手がかかる期間
0~5歳 共働き率の高い本市において、保育園の送迎、急な発熱時の対応、日々の家事負担が最も重なる時期です。
この時期の「同居・近居」は子世帯の大きな救いになります。
小学校期
行事参加が必要な期間
6~12歳 授業参観や地域の行事、PTA活動など、親が動かなければならないイベントが増えます。
放課後の「学童保育へのお迎え」や「帰宅時の見守り」を親世帯に協力してもらえると、子世帯は安心して働けます。
中学校期
部活動サポート期間
13~15歳 部活動や塾、習い事の「車での送迎」が日常茶飯事です。
夫婦だけでは回らない送迎のサポートを「同居・近居」の親世帯に頼るケースが多くみられます。
高校生期
受験や社会に出る直前
16~18歳 塾の送り迎えや、進路・受験に向けた精神的、金銭的な支えが必要になります。
また、大人びてくるこどもに対して、親以外の「祖父母」という相談相手が家にいることが、思春期の安定につながることもあります。
親元を離れる期間 19歳~ こどもが進学や就職で家を出ると、子世帯の家にはスペースが生まれます。
このタイミングで「空いたこども部屋」を活用した親世帯との「同居」や、親の住まいへの住み替えを検討するタイミングとなります。

B.親の健康ステージ(見守りと自立のバランス)

高齢期のタイミング
時期 年齢 内容
前期高齢者
(自分で運転・活発)
65~75歳 まだ就業していたり、趣味や交友関係を中心とした毎日でアクティブに活動している時期です。
自分で車を運転でき生活の不安がないため、この時期は「遠居」または「近居」でお互いのプライベートを尊重するのがスムーズです。
後期高齢者
(夜間運転などに不安)
75歳~ 日中の運転や孫の世話は問題なくこなせますが、「夜間の運転は控えるようになる」「少しづつ、外に出かけなくなり、歩かなくなる」「体が痛く 、体力の衰えを感じ始める」といった生活面での不安が出始めます。
生活圏を近づける「近居」や「同居」への移行を検討し始めるベストタイミングです。
身体の衰え期
(転倒リスク・目や耳の衰え)
- 足腰が弱くなり家の中での転倒リスクが高まる、耳が遠くなり電話や来客に気づきにくい、といった変化が現れます。
冬場の除雪の負担や、ヒートショックのリスクも高まるため、安全を確保できる「同居」、あるいはスープの冷めない距離での「近居」が必要になります。
身の周りのことが困難な時期 - 自宅での一人暮らしや高齢夫婦だけでの生活が難しくなり、デイサービスや養護施設への入所を具体的に検討するステージです。
「同居」か、施設への通いやすさを考慮した「近居」か、家族会議での決断が求められます。

C.仕事・キャリアステージ(仕事や生活の変化)

生活の変化のタイミング
時期 年齢 内容
子世帯のキャリア繁忙期 30~40歳 夫婦ともに職場での責任が増し、残業や出張が増える時期です。
この「仕事のピーク」と「こどもの育成ステージ」が重なる時期に親世帯が近くにいるメリットは絶大です。
親世帯の定年退職タイミング 60~70歳 仕事中心の生活から地域や家族中心の生活へとシフトし、時間にゆとりが生まれます。
このタイミングで、これからの人生をどこで誰と過ごすか、住まい方を再設計するご家庭が増えています。

Ⅲ.お互いが笑顔で暮らすための「リアルな声」

親世帯・子世帯それぞれのよくある声をまとめました。

同居を選んだご家族の声

  • 親世帯「孫の顔を毎日見られるのが何よりの楽しみです。体調を崩した時も、すぐに気づいてもらえる安心感は図り知れません。」
  • 子世帯「共働きで忙しい中、こどもの迎えや夕食の手伝いをしてもらい本当に助かっています。ただ、休日にのんびり起きたい時に少し気を遣うこともあります。」

近居を選んだご家族の声

  • 親世帯「普段は自分の趣味や友達との時間を大切にしつつ、週末に孫が遊びに来てくれるのがちょうどいいバランスです。」
  • 子世帯「ほどよい距離なので、お互いに干渉しすぎず、いざという時にはすぐに助け合える『いいとこ取り』ができて満足しています。』

Ⅳ.家庭内の困りごとを防ぐための5つのステップ

住まい方を巡るお悩みや、日々の生活におけるちょっとした認識のズレは、どの家庭でも起こり得るものです。深刻な困りごとに発展させないために、あらかじめ家族間で話し合っておきましょう。

5つのステップ
内容 話し合うポイント
ステップ1 ルールを事前に「言語化」しておく 「言わなくても分かってくれるだろう」という曖昧さが最もお悩みを生みやすくなります。
食事は一緒にするのか別々か、光熱費や生活費の分担割合、お互いのプライベート空間への立ち入りルールなどを最初に明確にしておきましょう。
ステップ2 適切な物理的・心理的距離を設計する 近すぎる距離が時に負担になることもあります。
同居の場合は生活動線を工夫し、近居の場合は「訪問時は必ず事前に連絡する」といったルールを設けることで、それぞれの時間とプライバシーを尊重できます。
ステップ3 配偶者(パートナー)が「橋渡し役」になる 自分の親への要望や少し言いづらい不満は、配偶者を介して伝えてもらうのが円満のコツです。
「うちの親なんだから我慢して」と片方に負担を強いるのではなく、夫婦がしっかりと連携してお互いの親と向き合いましょう。
ステップ4 「できること・できないこと」を明確にする 育児のサポートや将来の介護、金銭的な援助などについて、「どこまで対応できるか」の限界をあらかじめ共有しておきます。
期待のズレを防ぐことで、「やってくれて当たり前」という誤解を防ぎます。
ステップ5 定期的な「見直しの場」を設ける こどもの成長や親の年齢変化に伴い、最適な暮らしの形は変わっていきます。
半年に1回や1年に1回など、お互いの体調や生活の変化に合わせて、最初に決めたルールを柔軟にアップデートしていきましょう。

Ⅴ.あなたの家族に合った住まい方チェック

何に一番重きを置くかによって、目指すべき方向性がみえてきます。家族全員の意見を擦り合わせるための参考にしてください。

  • 毎日の安心感や、日常的な育児・家事・健康面のサポートを優先したい →「同居」がおすすめ
  • お互いの自立やプライバシーを保ちつつ、いざという時に助け合える環境がほしい →「近居」がおすすめ
  • 現在の仕事やライフスタイル、個人の自由度を最も重視したい →「遠居」を続投、または段階的な移行を検討

※一足飛びに同居を決めるのが不安な場合は、「まずは近くに住んでみる(近居)」から始めて、お互いの生活リズムを確認しながら、将来的に同居へシフトしていくステップを踏むと、無理なく理想の住まい方に近づくことができます。

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