最終更新日:2025年4月1日
大気汚染防止法(揮発性有機化合物(VOC)排出施設)
大気汚染防止法は、工場及び事業場から排出又は飛散する大気汚染物質を規制することにより大気汚染の防止を図ることを目的としています。政令で定められた施設を設置する場合等には、事前に届出を行う必要があり、大気汚染物質の種類ごと、施設の種類・規模ごとに定められている排出基準等を遵守しなければなりません。
VOCとは
VOC(揮発性有機化合物)とは、大気中に排出され、又は飛散したときに気体である有機化合物(メタン等の政令で定める物質を除く)の総称であり、トルエン、キシレン、酢酸エチルなど多種多様な物質が含まれます。
VOC排出施設と排出基準
大気汚染防止法では、9つの項目に分けて、一定規模以上の施設を「揮発性有機化合物排出施設」として定めています。
VOC排出施設の排出口において、施設の種類及び規模ごとの排出基準を遵守しなければなりません。
【VOC排出施設及び排出基準 (大気汚染防止法施行令第2条の3、同別表第1の2 他)】
項番号 | 施設の種類 | 施設の規模等 | 排出基準(ppmC※1) | ||
施設の設置年月日 | |||||
~平成18年3月31日 | 平成18月4月1日~ | ||||
1 | VOCとして使用する化学製品の製造の用に供する乾燥施設※2 | ・送風機の送風能力※3(3,000立方メートル/時以上) | 600 | ||
2 | 塗装施設(吹付塗装を行うもの。) | ・排風機の排風能力(100,000立方メートル/時以上) | 自動車※4の製造の用に供するもの | 700 | 400 |
その他のもの | 700 | ||||
3 | 塗装の用に供する乾燥施設※2(吹付塗装及び電着塗装に係るものを除く。) | ・送風機の送風能力※3(10,000立方メートル/時以上) | 木材又は木製品(家具を含む。)の製造の用に供するもの | 1,000 | |
その他のもの | 600 | ||||
4 | 印刷回路用銅張積層板、粘着テ-プ若しくは粘着シ-ト、はく離紙又は包装材料(合成樹脂を積層するもの。)の製造に係る接着の用に供する乾燥施設※2 | ・送風機の送風能力※3(5,000立方メートル/時以上) | 1,400 | ||
5 | 接着の用に供する乾燥施設※2(前項に掲げるもの及び木材又は木製品(家具を含む。)の製造の用に供するものを除く。) | ・送風機の送風能力※3(15,000立方メートル/時以上) | 1,400 | ||
6 | 印刷の用に供する乾燥施設※2(オフセット輪転印刷に係るもの。) | ・送風機の送風能力※3(7,000立方メートル/時以上) | 400 | ||
7 | 印刷の用に供する乾燥施設※2(グラビア印刷に係るもの。) | ・送風機の送風能力※3(27,000立方メートル/時以上) | 700 | ||
8 | 工業の用に供するVOCによる洗浄施設※2(当該洗浄施設において洗浄の用に供したVOCを蒸発させるための乾燥施設を含む。) | ・洗浄施設においてVOCが空気に接する面の面積(5平方メートル以上) | 400 | ||
9 | ガソリン、原油、ナフサその他の温度37.8度において蒸気圧が20キロパスカルを超えるVOCの貯蔵タンク(密閉式及び浮屋根式(内部浮屋根式を含む。)のものを除く。) | ・容量(1,000キロリットル以上2,000キロリットル未満) | 猶予 | 60,000 | |
・容量(2,000キロリットル以上) | 60,000 |
- ※1「ppmC」とは、ppmにその物質の炭素数を乗じて算出します。 例:トルエン(炭素数7)100ppmの場合、100×7=700ppmC
- ※2「乾燥施設」には、「焼付施設」も含まれ、VOCを蒸散させるためのもの、「洗浄施設」はVOCを洗浄剤として用いるものをいう。
- ※3 送風機が設置されていない施設にあっては、「排風機の排風能力」とする。
- ※4 道路運送車両法(昭和26年法律第185号)第2条第2項に規定する自動車をいう。
VOCの測定
- VOC排出者は、VOC排出施設に係るVOC濃度を測定(年1回以上) し、その結果を記録して3年間保存しておかなければなりません。(大気汚染防止法第17条の12、同法施行規則第15条の3)
- 詳細は、大気汚染防止法施行規則第15条の3(総務省「法令データ提供システム」の該当ページにリンク)をご確認ください。
事業者の責務
事業者は、事業活動に伴うVOCの大気中への排出又は飛散の状況を把握するとともに、その排出又は飛散を抑制するために必要な措置を講ずるようにしなければなりません。(大気汚染防止法第17条の14)
届出義務
- VOC排出施設を設置、使用、変更しようとするとき(VOC排出施設設置(使用、変更)届)
- 特定工場等の名称や代表者の氏名等に変更があったとき(氏名等変更届)
- VOC排出施設の使用を廃止したとき(使用廃止届)
- VOC排出施設を譲り受け又は借り受けたとき、相続、合併又は分割により承継したとき(承継届)
届出様式
提出にあたっては、以下の点にご注意ください。
- 届出書は、正副2部作成する。
- 届出書は、全体を日本産業規格A4の大きさに整えて綴じる。
- 施設のカタログ、仕様書、計算書がある場合は添付する。
様式 |
届出の種類 | 届出の期限 | 様式 (ワード) |
添付書類 |
様式 |
揮発性有機化合物排出施設設置(使用、変更)届出書 |
設置:施設設置の日の60日前まで |
様式 第2の2 |
〈設置・使用届出書〉
※変更届出書には、上記のうち変更する施設の変更前後の内容を記載した書類を添付してください。 |
様式 |
氏名等変更届出書 |
変更の日から30日以内 |
様式 第4 |
ー |
様式 |
使用廃止届出書 |
廃止した日から30日以内 |
参考までに施設配置図(廃止した施設を明示)を添付してください。 |
|
様式 |
承継届出書 |
承継した日から30日以内 |
参考までに施設配置図(承継した施設を明示)を添付してください。 |
お問い合わせ先
市民生活部 環境廃棄物対策課
電話番号 0776-20-5398 | ファクス番号 0776-20-5675
〒910-8511 福井市大手3丁目10-1 市役所別館4階 【GoogleMap】
業務時間 平日8時30分から17時15分
ページ番号:019259