最終更新日:2023年6月6日

たばこと健康


 愛する人と大切な人のために「たばこと健康」について考えよう!

 福井県では、平成28年度国民健康・栄養調査によると、 現在習慣的に喫煙している人の割合は男性35.9%、女性8.2%です。喫煙率が一番高い年代は男性で30歳代の48.6%、女性で20歳代の14.8%です。喫煙者の割合が平成23年度の調査より男女共に増加し、福井県の男性の喫煙率は全国ワースト2位です。

受動喫煙対策について

知っていますか?たばこの害

  たばこの煙には5000種類以上の化学物質、約70種類の発がん物質が含まれています。喫煙により体内に入ると血流にのって全身を回り、さまざまな病気や障害の原因になります。中でも、有害性の高い物質はタール、ニコチン、一酸化炭素です。

受動喫煙・副流煙とは?

 喫煙は本人だけでなく、周囲のたばこを吸わない人にも健康被害を引き起こします。たばこを吸わない人が、自分の意思と関係なく他の人のたばこの煙を吸い込んでしまうことを受動喫煙と言います。また、フィルターを通らない、たばこの先から立ち上る煙を副流煙といいます。副流煙には、喫煙者本人が吸う主流煙より何倍もの有害成分が含まれています。

有害成分 ニコチン       タール  一酸化炭素
特徴

毛細血管を収縮させ、血圧を上昇させる

依存性がある

発がん物質を多く含む

酸素の運搬能力を低下

血管を傷つける

副流煙に含まれる有害成分は主流煙の何倍か 2.8倍 3.4倍 4.7倍

副流煙の説明出典元:国立がん研究センター

喫煙者本人の健康影響

  日本で喫煙による死亡は年間12~13万人にもおよびます。また、全てのがんのうち喫煙によるものと推計されるものはがん死亡の約20~27%にもなります。たばこは日本人の疾病と死亡の最大の原因となっています。

たばこの害出典元:国立がん研究センター

がんへの影響
 喫煙男性は、非喫煙者に比べて肺がんによる死亡率が約4.5倍高くなっています。それ以外の多くのがんについても、喫煙による危険性が増大することが報告されています。

循環器疾患への影響
 喫煙者は非喫煙者に比べて、心筋梗塞や狭心症等の虚血性心疾患の死亡の危険性が1.7倍、また脳卒中についても1.7倍高くなるという報告があります。

呼吸器疾患への影響
 喫煙により、空気の通り道である気道や肺自身へ影響を及ぼすことが知られています。このため、肺気腫、気管支炎、慢性的な気道の閉塞の原因となり、こうした状態は肺炎などを起こしやすくします。喫煙により、慢性閉塞性肺疾患(COPD)の危険性が増大します。

糖尿病への影響
 喫煙により交感神経を刺激して血糖を上昇させ、インスリンの働きを妨げる作用があります。そのため、糖尿病にかかりやすくなり、糖尿病の人は治療の妨げとなって合併症のリスクが高まることがわかっています。

その他
 喫煙により、胃・十二指腸潰瘍、口腔粘膜の角化および色素沈着、慢性萎縮性胃炎などが増大します。また、歯槽膿漏や歯周囲炎などの歯周病になりやすくなります。さらに、体重減少、年齢より顔のしわが増える、頬がこけるなどの顔つきになることも知られています。

妊娠中の健康への影響

 喫煙は、母体への影響だけでなく、胎児の発育に対する影響が心配されます。喫煙している妊婦から生まれてくる子どもは、低出生体重児となる危険が2倍と高く、また、早産、自然流産、周産期死亡(妊娠28週以降の死産と、生後1週間以内の早期新生児死亡)の危険性が高くなります。

未成年者への喫煙

 青少年期に喫煙を開始すると、成人後に喫煙を開始した場合に比べて、がんや虚血性心疾患などの危険性がより高くなります。肺がんでは、20歳未満で喫煙を開始した場合の死亡率は非喫煙者に比べて、5.5倍となっています。
 また、吸い始める年齢が若いほど、ニコチンへの依存度が高い人が多くなるという報告が出ています。                            

加熱式たばことは

 たばこ葉を電気的に加熱し、発生したエアロゾルを吸入する加熱式たばこが普及していますが、紙巻きたばこから加熱式たばこに変更しても、禁煙にはつながりません。むしろ、加熱式たばこに切り替えたことで満足してしまい、禁煙への意欲をさらに高めることは難しくなります。また、加熱式たばこ喫煙者の呼気にも有害成分は含まれており、2メートル以上の距離まで届くことが確認されているため、受動喫煙にも注意が必要です。
 加熱式たばこは、「紙巻きたばこと同程度のニコチンを含む製品がある」「量は少ないが発がん物質を含む」という国の研究結果が出ており、喫煙者と受動喫煙者の健康に悪影響を及ぼす可能性が否定できないと考えられています。
                                                     加熱式たばこ

禁煙には「禁煙治療」を!

 たばこがやめられないニコチン依存症の状態になっていると、自力での禁煙は難しいため、禁煙治療を利用することがおすすめです。医療機関での禁煙治療や禁煙補助薬を利用すると、自力に比べて3~4倍禁煙に成功しやすくなることがわかっています。条件を満たせば健康保険適用となり、病院等の禁煙外来で自己負担を少なく、より確実に禁煙することができます。「禁煙しようかな」と少しでも思ったら、禁煙治療のできる医療機関を受診してみてください。
福井県の禁煙治療に保険が使える医療機関

5月31日は世界禁煙デーです!(禁煙週間5月31日~6月6日)

 世界禁煙デーは、WHO(世界保健機関)が制定した禁煙を推進するための記念日です。
 また、日本では厚生労働省が5月31日~6月6日を禁煙週間として定めています。


令和5年度禁煙週間のテーマ「たばこの健康影響を知ろう!~望まない受動喫煙のない社会を目指して~」

 喫煙や受動喫煙は、様々な健康被害を引き起こします。禁煙や受動喫煙防止について、みなさんも家族、友人、職場の仲間と一緒に考えてみましょう。


令和5年度は福井市健康管理センター・清水健康管理センターで普及啓発の展示を行いました

 健康管理センターでは、禁煙や受動喫煙防止に関する展示やリーフレットの配布のほか、第28回 禁煙ポスターコンクール 受賞作品の展示を行いました。

禁煙週間展示の様子(城東)

禁煙週間展示の様子(清水)

街頭キャンペーンに参加しました!

 令和5年5月31日の世界禁煙デーにあわせて、JR福井駅西口広場にて、喫煙による健康への影響や受動喫煙防止を呼びかける街頭キャンペーンを行いました。福井県保健予防課、福井市保健所、福井市健康管理センター、福井県禁煙推進協議会等が協同し、約1,000人に啓発グッズを手渡しました。
 はぴりゅうや朝倉ゆめまる、福いいネ!くんも参加しました。キャンペーンを目にした通勤・通学の方々の、たばこと健康について考えるきっかけになっていればと思います。

街頭キャンペーン1街頭キャンペーン2

第29回 禁煙ポスターコンクールの表彰式が行われました!

 令和5年11月25日に、福井県生活学習館(ユーアイふくい)で禁煙ポスターコンクールの表彰式が行われました。
 福井県全体で小学生から753点、中学生から1094点の計1847点の応募があり、その中から特別賞53点、優秀賞18点が選ばれました。
 特別賞のうち福井市長賞には福井市の小学生、中学生からの応募の中から各1点ずつ選ばれました。

 いずれも個性豊かで力作揃いの素晴らしい作品ばかりで、喫煙や受動喫煙による健康被害をなくしたい想いが伝わるものでした。

<表彰式の様子>

  表彰式

<福井市長賞>

受賞者:土田 和奏

題名「1本があなたの未来を曇らせる」 

市長賞(1)

受賞者:大藏 里桜 

題名「もうやめない?自分・家族・周囲のために!」 

市長賞(2)

 参考:厚生労働省ホームページ 福井県ホームページ

お問い合わせ先

保健衛生部 健康管理センター
電話番号 0776-28-1256ファクス番号 0776-28-3747
〒910-0853 福井市城東4丁目14-30 【GoogleMap】
業務時間 平日8:30~17:15

メールでのお問い合わせはこちら

ページ番号:013099