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最終更新日:2009年5月25日
清水地域の文化財 石造五輪塔
しみずっペディア 石造五輪塔
※概ね参考文献のとおりのため、「ですます」調と「である」調が混在しています。予めご了解願います。
石造五輪塔は、凝灰岩の組み合わせ式五輪塔で、総高114.5cm。造られた時代は、五輪塔の様式から室町時代の15~16世紀と考えられています。
1.概要
片山(片山町)の栃谷側通称「おべらこ谷」の水田の中に、大きな五輪塔が建っている。
この塔の前通りは昔の府中(現越前市)へ通ずる街道筋として重要な道路であった。
この道路脇に建てられた五輪塔は、土地の言い伝えによると虎御前(とらごぜん)の建てた供養塔であるとか、木曽義仲の妾、巴御前(ともごぜん)の供養碑であるとかいわれている。
ともあれこの五輪塔は、町内に残っている数多い塔の中でもっとも大型で、欠損も少なく中世の代表的石造建造物として、貴重な五輪塔である。
五輪は、地、水、火、風、空という天地万物を象徴された塔で密教(みっきょう)(真言宗、天台宗がその心境を説いた教え)思想から出ている。五輪の一番下は方形(地)となっていて、次は球(水)・三角(火)・半球(風)・宝珠(空)という順に建てられている。珠体正面に阿弥陀如未座像、右に観音菩薩(サ)左に勢至菩薩(サク)の梵字による三尊仏が彫られてある。この形は平安末期頃から鎌倉時代に完成された形となり、鎌倉時代から室町時代には各地に建てられるようになり、いわゆる五輪造立の最盛期となった。
2.その他
方錐形の笠の火輪、宝珠形と半円形を組み合わせた空・風輪には何も刻まれていません。作られた時代は五輪塔の様式から室町時代十四世紀頃のものと考えられます。
片山(片山町)の五輪塔の建てられた意味は、曽我兄弟の仇討ちに登場する遊女虎御前の供養塔という伝承もあるそうです。しかし、地輪の下に骨壺を収めるための刳抜きがあったので、墓として作られたことが確かであると思います。
ところで、片山の五輪塔が建てられた室町時代の十四世紀頃、片山に真新光寺という真言宗の寺院がありました。この寺は今はありませんが、清水地域の歴史の中で最も大きな寺院であったことが遺跡の規模や京都の東寺の記録などからわかっています。このことから考えれば、片山の五輪塔は真光寺に関わる人々の墓であったとみることが自然な理解であると思います。
3.交通アクセス
本城跡へは、京福バス清水グリーンライン「栃谷」停留所を下車、又は西田中宿堂線「栃谷」停留所を下車徒歩約10分。
4.周辺
- きららパーク(風巻町)
- 清水南公民館(風巻町)
- 清水図書館(風巻町)
- 清水郷土資料館(風巻町)
- 福井市きらら館(風巻町)
- 清水中学校(島寺町)
- ふれあいドーム(島寺町)
- ふくい健康の森(真栗町)
- マイドーム清水(真栗町)
5.参考文献など
- 旧清水町広報紙 H2.6月号 H11.2月号
- 現地説明板
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