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最終更新日:2020年2月5日

福井市総合設計制度公開空地基準


福井市総合設計制度公開空地基準

福井市では、建築基準法第59条の2第1項の規定に基づくいわゆる総合設計制度の公開空地の取扱方針として、ピーディーエフ福井市総合設計制度公開空地基準(PDF形式 204キロバイト)を定めています。

1.趣旨

総合設計制度は、建築基準法(昭和25年法律第201号。以下「法」という。)第59条の2の規定に基づき、一定規模以上の敷地面積及び一定割合以上の空地を有する建築計画について、その容積及び形態の制限を緩和する統一的な基準を設けることにより、建築敷地の共同化及び大規模化による土地の有効かつ合理的な利用の促進並びに公共的な空地空間の確保による市街地環境の整備改善を図ることを目的として創設されたものである。

総合設計制度の運用に関しては、国から「マンションの建替え等の円滑化に関する法律第105条の規定の運用について」(平成26年12月5日付国住街第145号)の技術的助言の通知で、「総合設計許可準則」及び「総合設計許可準則に関する技術基準」が改正されている。

福井市においては、この技術的助言の趣旨を踏まえるとともに、良好な市街地環境の整備改善に寄与する建築計画に対し本制度の積極的な活用を図るため、総合設計許可における公開空地の取扱方針としてこの基準を定めるものである。 

2.用語の定義

本基準において、次の各号に掲げる用語の定義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。

  1. 計画建築物:総合設計の計画に係る建築物をいう。
  2. 一般建築物:計画建築物の敷地内において法第3章第4節の一般規定によって許容される建築物をいう。
  3. 空地:建築物又はこれに準ずる工作物に覆われていない敷地の部分をいう。
  4. ピロティー等:ピロティー、アーケード等の建築物又は建築物の部分をいう。
  5. 公開空地等:公開空地及び公開空地に準ずる空地をいう。
  6. 公開空地:計画建築物の敷地内の空地又は開放空間(建築物のピロティー、アトリウム等をいう。)のうち、日常一般に公開される部分(当該部分に設ける環境の向上に寄与する植栽、花壇、池等及び空地の利便の向上に寄与する公衆便所等の小規模の施設に係る土地並びに屋内に設けられるもの等で、自動車の出入り又は駐車する部分及び自転車が駐輪する部分を除く。)で、3に定める公開空地等の基準に適合する表2-1の当該各欄に該当するものをいう。
    表2-1:公開空地の種類
    公開空地の種類
    区分 種類 基準

    歩道状空地

    前面道路に沿って設ける歩行者用の空地(ピロティー等の部分を含む。)で、最小幅が2メートル以上のものをいう。

    貫通通路

    敷地内の屋外空間及び計画建築物内を動線上自然に通り抜け、かつ、道路、公園等を相互間を有効に連絡する歩行者用通路で、最小幅が2メートル以上のものをいう。

    a.屋外貫通通路:貫通通路のうち、計画建築物の屋外に設けるもの(ピロティー等の部分を含む。)をいう。

    b.屋内貫通通路:貫通通路のうち、計画建築物の屋内に設けるものをいう。

    広場状空地

    ア又はイ以外の公開空地で、一団の形態をなすもの(人工地盤等の部分を含む)をいう。

    アトリウム

    ウに掲げるもののうち、計画建築物内に設ける大規模な吹き抜け空間で、天空光を確保できるものをいう。

  7. 公開空地に準ずる空地:敷地内の建築物の居住者や利用者の日常自由な利用又は通行に専ら供される空地及び空地の部分(当該部分に設ける環境の向上に寄与する植栽、花壇、池等及び空地の利便の向上に寄与する公衆便所等の小規模の施設に係る土地並びに屋内に設けられるもの等で、自動車の出入り又は駐車する部分及び自転車が駐輪する部分を除く。)で、3に定める公開空地等の基準に適合する表2-2の当該各欄に該当するものをいう。
    表2-2:公開空地に準ずる空地の種類
    公開空地に準ずる空地の種類

    区分

    種類 基準

    中庭等

    周囲の大部分を建築物に囲まれ、道路に接していない空地(以下、「中庭等」という。)で、建築物の居住者等のコミュニティ形成の場として活用される等適切な利用ができ、修景上良好に設計されているものをいう。

    屋上

    道路に面して設けられた建築物の屋上で、緑化を図るなど修景上良好に設計されているものをいう。

3.公開空地等の基準

公開空地等は、表3-1に掲げるアからオに該当するものであること。
表3-1:公開空地等の基準

公開空地等の基準
区分 種類 基準

歩道状空地

  1. 通行可能な部分の幅(以下、「有効幅員」という。)が2メートル以上であること。
    ただし、有効幅員にあっては、当該部分に沿って有効幅員が2メートル以上の歩道がある場合は、この限りではない。
  2. 原則として段差が設けられておらず、車椅子ですれ違いが可能であるなど福祉のまちづくりに寄与する構造であること。

貫通通路

  1. 屋外貫通通路は、有効幅員が2メートル以上であること。
    ただし、車路に沿って設ける貫通通路にあっては、有効幅員を1.5メートル以上とすることができる。
  2. 屋内貫通通路は、有効幅員が6メートル以上で、かつ、天井の各部分の高さが12メートル以上であること。

公開空地に含まれるピロティー等

  1. ピロティー等にあっては、天井の高さが3メートル以上で、かつ、奥行きが当該高さの4倍以内の部分であること。
  2. 全周長の4分の1以上が道路と接すること。
    ただし、道路との高低差が1.5メートル以内のものにあっては、全周長の6分の1以上とすることができる。

広場状空地

  1. 最も狭い部分の幅は、4メートル以上であること。
  2. 一の広場状空地(二以上の広場上空地が一体の空間をなし、かつ、相互間を有効に連絡するものを含む。この場合、当該空地面に高低差があるときは、その高低差が3メートル以内のものに限る。)の面積は、表3-1-1の当該各欄に掲げる数値以上であること。なお、面積の算定に当たっては、当該広場状空地と同じ高さで接する歩道状空地及び貫通通路を含むことができる。この場合、幅員が4メートル未満の部分を除くものとする。

表3-1-1

一の公開空地の最低空地面積

用途地域

最低空地面積

第一種低層住居専用地域及び第二種低層住居専用地域

300平方メートル

第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域、準工業地域、工業地域及び工業専用地域

200平方メートル

近隣商業地域及び商業地域

100平方メートル

  1. 全周長の8分の1以上が、道路、公園(一体的に利用されるものに限る。)、歩道状空地又は屋外貫通通路に接するものであること。

アトリウム

  1. 概ね、幅が30メートル以上で、かつ、床面から天井までの高さが30メートル以上であり、他の公開空地と有効に連絡する吹き抜け空間であること。
  2. 一のアトリウムの面積は、表3-1-1の当該各欄に掲げる数値以上であること。

中庭等

  1. 一の中庭等の面積は、300平方メートル以上であること。

屋上

  1. 道路からの高さが、12メートル以下かつ当該道路の幅員以下であること。
  2. 一の屋上の面積は、表3-1-1の当該各欄に掲げる数値以上であること。

4.公開空地等の有効面積の算定

公開空地である屋内貫通通路、アトリウム及びピロティー等の「公開空地等の有効面積」の算定に当たっては、公開空地等の全体の面積の3分の1の面積に相当する部分を対象として行う。

5.公開空地等の有効係数

次の1から7に該当する一の公開空地等の有効係数は、当該各欄に掲げる数値とする。

  1. 歩道状空地(道路との高低差が1.5メートル以下のものに限る。)
    歩道状空地の有効係数

    区分

    有効係数

    歩道のない道路に面する歩道状空地

    幅員が4メートルを超えるものにあっては、幅員が4メートル以内の部分に限る

    1.8

    幅員が4メートルを超える部分

    1.2

    ア以外のもの

    幅員が4メートルを超えるものにあっては、幅員が4メートル以内の部分に限る

    1.5

    幅員が4メートルを超える部分

    1.0

    なお、歩道との段差がなく、歩道と合わせた幅員が6メートル以上であり、かつ、隣地との間に塀等の空地の連続性を妨げないものについて、次のaからcに該当する場合は、当該各欄の数値を上表の数値に加えることができる。ただし、加算後の有効係数の上限は2.5とする。
    歩道状空地の有効係数に加算できる係数

    区分

    有効係数

    a

    建築協定、高度利用地区及び地区計画等で歩行者の利便を目的として壁面後退の指定のある場合(指定のある部分に限る。)

    0.3

    b

    歩道状空地が広場、公園及び緑道等に有効に通じる場合

    0.3

    c

    歩道状空地の長さが連続して20メートル以上ある場合

    0.3

  2. 貫通通路(屋外貫通通路及び屋内貫通通路):1.0
    ただし、道路からの見通しが、隣地又は計画建築物によって妨げられるものについては、上記の数値に0.5を乗じた数値を有効係数とする。
  3. ピロティー等
    ピロティー等の有効係数

    区分

    有効係数

    天井の各部分の高さが5メートル以上で、かつ、奥行きが当該高さの2倍以内の部分

    0.8

    天井の各部分の高さが5メートル未満で、かつ、奥行きが当該高さの2倍以内の部分

    0.6

    ア又はイ以外のもの

    0.4

    ただし、敷地を貫通して道路等の公共施設又は他の公開空地に通り抜けることができるピロティー等で、道路からの見通しが、隣地又は計画建築物によって妨げられる場合は、上表の数値に0.5を乗じた数値を有効係数とする。
  4. 広場状空地(ピロティー等の部分を除く)
    広場状空地の有効係数

    区分

    有効係数

    面積が500平方メートル以上の一の広場状空地で、幅員が6メートル以上の道路に接するもの

    1.2

    面積が300平方メートル以上500平方メートル未満の一の広場状空地で、幅員が6メートル以上の道路に接するもの

    1.1

    ア又はイ以外のもの

    1.0

  5. アトリウム :0.8
  6. 中庭等:0.5
    ただし、道路からの見通しが、隣地又は計画建築物によって妨げられるものについては、上記の数値に0.5を乗じた数値を有効係数とする。
  7. 屋上:0.3
    ただし、屋上の高さが、当該屋上に接している道路の路面の高さと比べて1.5メートル以上高いもの又は3メートル以上低いものについては、上記の数値に0.6を乗じた数値を有効係数とする。

附則

この基準は、平成18年4月1日から施行する。
この基準は、令和2年1月1日から施行する。

お問い合わせ先

建設部 建築指導課
電話番号 0776-20-5574ファクス番号 0776-20-5751
〒910-8511 福井市大手3丁目10-1 市役所本館5階 【GoogleMap】
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