最終更新日:2020年3月24日
平成26年度低未利用地利活用の取り組み
福井大学との共同研究により、駐車場の屋外広場化「新栄テラス」や空き店舗活用サロン「新栄リビング」を実施しました。
※以下は共同研究報告書からの抜粋です。詳細は下記関連ファイル(報告書)をご覧ください。
1.概要
アップルロードに面した新栄地区内西側の青空駐車場(コインパーキング)と、その南側に面する空き店舗を利用した。
【「新栄 テラス」と「新栄リビング」の所在地 】
【新栄テラスと新栄リビングの運営期間とオープン日時】
(1)駐車場の屋外広場化「新栄テラス」
まちなかの賑わいを創出し、回遊性を高め、まちなかでの低未利用地の活用の可能性を探ることが目的です。イベント時だけでなく日常でも憩いたくなるような緑豊かな屋外空間づくりを目指しました。
(2)空き店舗活用サロン「新栄リビング」
まちなかの魅力を知ってもらうために、交流や活動拠点として、地元の市民や店主が気軽に立ち寄り交流できるような場を創出しました。学生が常駐し、地元の店舗やまちなかの魅力発信だけでなく、イベントやものづくりのワークショップの開催、新栄おさんぽマップの配布を行いました。
2.結果と評価
(1)歩行者通行量
実証実験開始前、実証実験の期間中、終了後での歩行者通行量を把握するため、2地点(新栄商店街、鳩の門通り)における交通量の調査を行った。
この結果、少なくとも屋外広場化と空き店舗活用の実証実験期間中には歩行者通行量が増加しており、回遊性を高めることに多少は繋がっていると考えられる。
【実証実験期間前後の平日交通量の変化 】
平成26年7月24日 (実施期間前) |
平成26年8月7日 (実施期間中) |
平成26年10月23日 (実施期間中) |
平成26年11月5日 (実施期間後) |
|
天候 | 雨 | 雨 | 晴れ | 晴れ |
新栄商店街 | 593 | 595 | 605 | 552 |
鳩の門通り | 1310 | 1195 | 1536 | 1202 |
【実証実験期間前後の休日交通量の変化 】
平成26年7月27日 |
平成26年8月10日 |
平成26年10月26日 |
平成26年11月9日 (実施期間後) |
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天候 | 曇り | 台風 | 晴れ | 雨 |
新栄商店街 | 711 | ー | 1008 | 792 |
鳩の門通り | 1541 | ー | 1812 | 1303 |
(2)来場者数・属性と来場者による評価
(ア)来場者数・属性
実証実験の期間中、「新栄テラス」には計1,400人、591組が来場した。また、「新栄リビング」には計262人、116組が来場した。
年代別に見ると、「新栄テラス」、「新栄リビング」ともに20代・30代の若者世代の来場者が全体の約半数を占めている。
【新栄テラス全期間年代別・属性別来場者数】
【新栄リビング全期間年代別・属性別来場者数】
(イ)来場者へのアンケート調査
実証実験の期間中、「新栄テラス」、「新栄リビング」の来場者を対象に、アンケート結果により来場者の属性や来場した理由、事業評価などを尋ねた。
ア.福井市中心市街地(まちなか)に来る頻度
福井市中心市街地(まちなか)に来る頻度を尋ねると、「c. 月に数回」を選んだ回答者が最も多く98 人(38.1%)。次いで、「d. 年に数回」を選んだ回答者が57 人(22.2%)でだった。また、「e. ほとんど来ない」を選んだ回答者が27 人(10.5%)となっているが、その中には福井市内に居住している回答者もいた。
イ.「新栄テラス」、「新栄テラス」に来た理由
「新栄テラス」、「新栄テラス」に来た理由を尋ねると、「b. たまたま通りかかって、興味を持ったから」を選んだ回答者が最も多く123 人(46.1%)。また、「a. 新聞やテレビ等で知ったから」を選んだ回答者が39 人(14.6%)であった。「e. その他」の回答には、「SNS で知った(主にfacebook)」という回答が多く、それに加え、「知人から聞いた」や「商店街の人に教えてもらった」など、口コミからの情報を得て来場した人が多くいることがわかった。
(3)地元店主などによる事業に対する評価
実証実験の期間後、新栄地区に店舗や事務所などを所有する事業主を対象に、ヒアリング調査またはアンケート調査により、事業に対する評価や今後の意向に関する調査を行った。
ア.事業に対する総合評価
「今年度の事業に対する総合評価」を尋ねたところ、「a. 非常によかった」が5 件(16.7%)、「b. よかった」が17 件(56.7%)で、「a. 非常によかった」と「b. よかった」を合わせると22件(73.3%)の地元店主等が今回の事業に対し、評価していることがわかった。
イ.改善が必要なこと
「今年度の実験について、改善が必要なこと」を尋ねたところ、「e. 広報や誘導の工夫が十分でなかった」が14 件(46.7%)、「f. 地元を巻き込んだ活用が十分ではなかった」が12 件(40.0%)などの意見が多く見られた。
ウ.地元が中心となって取り組むことについての意向
「今後、地元が中心となって取り組むことについての意向を尋ねたところ、「b. 地元で声があがれば協力したい」が14 件(48.3%)と最も多く、次いで「a. 是非やってみたい」が9 件(31.0%)であり、約8 割の店主が今後、地元が中心になって取り組むことに対して前向きな気持ちを持っていることが分かった。
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