ホーム 教育・スポーツ・学習学習博物館等福井市立郷土歴史博物館 館蔵品ギャラリー「大河ドラマ「べらぼう」裏の主役? 一橋治済」

最終更新日:2025年6月16日

福井市立郷土歴史博物館 館蔵品ギャラリー「大河ドラマ「べらぼう」裏の主役? 一橋治済」


館蔵品ギャラリー「大河ドラマ「べらぼう」裏の主役? 一橋治済」

 今年の大河ドラマ「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」の幕府パート家系図 で、一際悪役オーラを放っているのが生田斗真さん演じる一橋(徳川)治済です。彼自身は将軍となることはありませんでしたが、11代将軍家斉の父として将軍以上の権勢を誇りました。まさに「べらぼう」の裏の主役として、今後ますます出番が増えていくでしょう。
 さて、実はこの一橋治済と福井藩は非常に強い繋がりがあります。今回の展示では、一橋治済ゆかりの資料を展示しながら、福井藩との繋がりについてご紹介します。

「福井藩主は一橋治済の兄!」

 一橋治済は、一橋家初代の徳川宗尹(8代将軍徳川吉宗の4男)の4男として生まれました。兄3人のうち、次男は夭折しましたが、長男重昌(異母兄)は福井藩主松平家の養子となり11代藩主に、また重昌は16歳で亡くなったことから3男重富(同母兄)がその跡を継ぎ、12代福井藩主となりました。このように兄が続けて福井藩主となったことから、治済は一橋家の当主となり、家斉を将軍家の養子とする地位を得ることができたのです。

「なぜ福井藩は一橋家から養子を迎えたのか?」

 福井藩は6代藩主綱昌の時に、綱昌の「気色宜しからず」(『家譜』)を理由に「貞享の大法」と呼ばれる藩主改易と知行半減(47万石→25万石)を幕府に命じられ、初代結城秀康以来保持してきた家格も低下してしまいました。その打開策として10代藩主宗矩が考えたのが、将軍家一族から養子を迎えることだったのです。一橋家から重昌、重富を藩主として迎えた福井藩は、その後家格が上昇し、御家門(徳川一門)としての面目を取り戻しました。しかし、結城秀康の血統は10代宗矩で途絶えてしまい、家風も質実から奢侈へ傾いていきました。

「松平春嶽は一橋治済の孫!」

 福井藩16代藩主となって幕末の藩政・幕政を率いた明君・松平春嶽(慶永)は、田安家からの養子でした。そして春嶽の父の田安(徳川)斉匡は一橋治済の5男でした。つまり一橋治済は松平春嶽にとってお祖父ちゃん。春嶽自身もそのことを強く自覚していたようで、明治時代以降の記録には治済の命日に追善法要を行っていた記述が残っています。また今回展示している谷文晁筆の山水図も父・斉匡を通じて祖父・治済の遺品を相続したもののようです。

会期・会場

会 期 令和7年6月20日(金曜日)~8月17日(日曜日)
    9時~19時(入館は18時30分まで)
    ※7月14日(月曜日)、7月15日(火曜日) は休館日

会 場 館蔵品ギャラリー

観覧料  一般 220 円
     70 歳以上、中学生以下、障がい者手帳をお持ちの方とその介助者は無料

ギャラリートーク(展示解説)

日 時 6/22(日)、7/13(日)、8/3(日) いずれも11時45分から約10分間
会 場 館蔵品ギャラリー
※展示室入場には平常展示観覧券が必要です。

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業務時間 午前9時~午後7時 (ただし11月6日から2月末日までは午後5時で閉館)

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