最終更新日:2022年6月17日
福井市下水道の雨水対策について
福井市下水道雨水対策基本計画
福井市では、平成16年福井豪雨による浸水被害を受け、ハード及びソフト対策による浸水対策事業を実施してきました。また、平成27年6月には、福井市下水道雨水対策基本計画を策定し、これらの対策を計画的に進めています。
さらに、令和4年3月には、雨水対策基本計画を改定し、重点的に対策を実施すべき地区の設定、計画期間と整備目標を定め、効率的な浸水対策を推進していくことで、基本理念の実現を目指します。
基本理念 「水害に強いまちづくりを目指して」で実現を目指す将来像
『計画降雨に対し、浸水被害の解消を目指す』
基本方針(三本柱)
■ 計画規模降雨43.1mm /hに対応した下水道施設の整備を推進
■ 局地的な浸水箇所への雨水流出抑制施設等の整備を推進
■ 計画規模を超える雨に対する自助・共助の取組を促進
福井市下水道雨水対策基本計画(R3改定)(PDF形式 17,531キロバイト)
福井市下水道雨水対策実施計画
雨水対策基本計画に基づき、確実に対策を実行していくことを目的として、具体的な対策内容、計画年次などを位置付けた、福井市下水道雨水対策実施計画を策定しました。この計画に基づき、局地的な浸水対策を実施し、浸水被害の軽減を図っていきます。
局地的浸水対策
ポンプ場改築・更新事業は、面的に浸水軽減効果が発揮されますが、事業完了までに長時間を要するため、段階的な浸水被害の軽減を目的として、局地的な浸水対策を実施していきます。
福井市雨水対策実施計画(R5策定)(PDF形式 953キロバイト)
浸水対策事業の効果検証
福井市では、平成16年福井豪雨以降、浸水対策事業や福井市下水道雨水対策基本計画に基づいた、ハード整備を実施してきました。ポンプ場の改築・更新をはじめ、雨水幹線や雨水貯留施設整備等のハード整備による浸水被害軽減効果を検証しました。
計画対象区域
計画対象は、合流式下水道区域1,410ヘクタールと分流式下水道区域の一部100ヘクタールの合計1,510ヘクタールの区域です。
雨水貯留施設の整備状況
平成16年度福井豪雨以降、市内12か所で総量24,330立方メートル規模の雨水貯留施設を整備しました。
番号 |
貯留施設名 |
貯留量(立方メートル) |
整備年度 |
備 考 |
1 |
町屋1丁目雨水貯留槽 |
340 |
H17~18 |
|
2 |
田原2丁目雨水貯留管 |
570 |
H18 |
|
3 |
松本4丁目雨水貯留管 |
780 |
H18 |
|
4 |
町屋3丁目雨水貯留槽 |
210 |
H17~H18 |
|
5 |
西木田・みのり雨水貯留管 |
1,400 |
H18~H20 |
|
6 |
木田・春日雨水貯留管 |
2,000 |
H18~H19 |
|
7 |
月見・みのり雨水貯留管 |
12,700 |
H18~H20 |
分流地区 |
8 |
南四ツ居2丁目雨水貯留管 |
800 |
H19~H20 |
分流地区 |
9 |
文京1丁目雨水貯留管 |
480 |
H19~H20 |
|
10 |
日光雨水貯留管 |
800 |
H20 |
|
11 |
下北野雨水貯留管 |
1,930 |
H19~H21 |
合流改善計画含む |
12 |
大願寺雨水調整池 |
2,320 |
H27~H29 |
|
合 計 |
24,330 |
浸水シミュレーションによる効果検証
平成16年度末時点と令和5年度末時点の整備状況を再現したモデルに対し、計画降雨規模(5年確率降雨43.1mm/h)の降雨が降った場合の浸水シミュレーションにより整備効果を確認しました。
- 平成16年度末時点での浸水想定面積は、計画対象区域面積1,510ヘクタール中、224.3ヘクタール、これに対して令和5年度末時点では172.9ヘクタールとなり、51.4ヘクタールの浸水が解消されたことになります。
- 浸水シミュレーションの結果から、福井豪雨以降の浸水対策事業の整備効果として、局地的な浸水に対して一定の効果が現れています。
- 特に橋北排水区第1分区(日之出、手寄『事例:1』)及び狐川右岸第6排水区(月見、みのり『事例:2』)においては、浸水面積、浸水深ともに大幅に減少していることが確認できます。
- 加茂河原ポンプ更新事業(令和5年度末供用開始)によって、橋南排水区第3分区及び加茂河原・小山谷排水区(足羽、桃園、明里、加茂河原 『事例:3』)において、浸水面積、浸水深ともに大幅に減少することが期待されます。
事例1:橋北排水区第1分区(日之出、手寄)
佐佳枝ポンプ場の改築・更新
計画降雨規模(5年確率降雨43.1mm/h)の雨が降った場合の浸水シミュレーションにより整備効果を確認しました。
- 浸水解消面積 9.7ヘクタール
- 平成23年に佐佳枝ポンプ場を更新し、周辺管きょ及びバイパス管等の整備を行ったことから、浸水想定区域が面的に減少していることが確認できます。
ポンプ場整備 前・後の様子
※写真は同一地点ではありませんが、浸水被害の軽減効果が確認できます。
事例2:狐川右岸第6排水区(月見、みのり)
月見・みのり雨水貯留管の整備
計画降雨規模(5年確率降雨43.1mm/h)の雨が降った場合の浸水シミュレーションにより整備効果を確認しました。
- 浸水解消面積 7.9ヘクタール
- 平成20年度に整備した月見・みのり雨水貯留管の整備効果により計画降雨規模での浸水面積、浸水深は大幅に減少していることが確認できます。
雨水貯留管整備 前・後の様子
※雨水貯留管整備後にも道路冠水が見られますが、浸水深が大幅に減少していることが確認できます。
事例3:橋南排水区第3分区、加茂河原・小山谷排水区(足羽、桃園、明里、加茂河原)
加茂河原ポンプ場の改築・更新(令和2年度~令和6年度)※令和5年度 供用開始
計画降雨規模(5年確率降雨43.1mm/h)の雨が降った場合の浸水シミュレーションにより整備効果を確認しました。
- 浸水解消面積 27.6ヘクタール
- 加茂河原ポンプ場を更新し、雨水増補幹線等の整備を行ったことから、浸水想定区域が面的に減少していることが確認できます。
- 今後、大雨時の状況を調査し、効果検証を行います。
浸水被害件数の推移と浸水対策事業による効果
- 福井市下水道水防体制により把握している、平成7年度以降の浸水害の件数と時間最大降雨量との関係性から、浸水対策事業による効果を確認しました。
- 例年、下水道計画降雨である43.1mm/hを超える大雨が発生していますが、平成16年以降、浸水対策事業による取組みの効果により、浸水被害件数が大幅に減少していることが確認できます。
お問い合わせ先
上下水道局事業部 雨水対策室
電話番号 0776-20-5651 | ファクス番号 0776-20-5446
〒910-8522 福井市大手3丁目13-1 上下水道局庁舎4階 【GoogleMap】
業務時間 平日8時30分から17時15分
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