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最終更新日:2024年12月24日

もっと知ろう!糖尿病


糖尿病ってどんな病気?

 食事をすると血液中にブドウ糖という糖が増えます。これを「血糖」と言います。血糖は生きるためのエネルギー源で、有効に使われるために細胞に運ばれます。この時に働くのが、膵臓から分泌される「インスリン」というホルモンです。インスリンの分泌不足や働きが不十分であるために、血糖が細胞に取り込まれなくなり、高血糖状態が続く病気を糖尿病といいます。 

HbA1c (ヘモグロビン・エー・ワン・シー)

 過去1~2ヶ月の平均的な血糖の状態を表します。基準値は次のとおりです。(国際標準値で表記)

  • 5.5%以下は、正常値
  • 5.6%以上6.4%未満は生活改善の改善が必要な値(保健指導判定値)
  • 6.5%以上は糖尿病が強く疑われる値(受診勧奨判定値)
健康診断で血糖値が高いと言われたら、必ず医療機関に受診しましょう。

主な症状

 下記の症状が出たら、すぐに医療機関を受診しましょう。

・のどが渇いて水をよく飲む

・トイレが近い

・疲れやすい

・足のしびれや痛み

・視力低下

・体重減少

・風邪を引きやすい

・膀胱炎になりやすい など

三大合併症

 糖尿病は、病気のデパートと呼ばれるほど多種多様な合併症を引き起こします。その中でも、糖尿病性神経障害、糖尿病網膜症、糖尿病性腎症を三大合併症といいます。

  • 「糖尿病性神経障害」:しびれや痛み、感覚が鈍くなる、こむら返りなどで、夜間に症状が出やすくなります。
  • 「糖尿病網膜症」:失明などの視覚障害の原因の1つです。初めは自覚症状がありません。視力低下などの自覚症状が現れたときには、既に失明の危機に瀕している場合もあります。
  • 「糖尿病性腎症」:腎臓の働きが低下する病気です。初めは自覚症状はありません。徐々にむくみや貧血などの症状が見られ、進行して尿が作れなくなると、透析療法が必要になります。

その他の合併症

脳梗塞(脳卒中):脳の血管が詰まり、脳の組織が壊れます。重い後遺症が残ることがあり、寝たきりなど要介護状態を招く主な原因です。

狭心症・心筋梗塞:心臓の大きな動脈(冠動脈)の血流が減り、一時的に酸素不足を招いたのが狭心症、血管が詰まって心筋の一部が壊れてしまったのが心筋梗塞です。突然死の原因となるほか、日常生活にも支障が出るおそれがあります。

足の壊疽:足の血管障害や皮膚の潰瘍、神経障害により足が腐り、切断しなければならない場合もあります。

易感染:免疫が低下して感染症にかかりやすくなりるほか、歯周病や肺炎、腎盂腎炎などにもなりやすくなります。

糖尿病の怖さは、初めは自覚症状がほとんどなく、合併症が気付かない間に進行していくことです。
合併症を早期発見するためにも、定期的に検査を受けましょう。

糖尿病の予防

 糖尿病の予防も治療も、基本は食事療法と運動療法です。しかし、不十分な場合は薬物療法(インスリン注射を含む)も必要となります。  
 

1)食事療法・・・血糖値をコントロールするために、日常生活で食事のとり方を工夫したり配慮したりすることです。

適正なエネルギー量をとる 

 高血糖の改善は、エネルギーのとりすぎを防ぐことが基本です。自分がとっているエネルギーが適正かどうか、次のリンクから確認できます。

 『BMI、標準体重、1日の摂取エネルギーを計算してみましょう』

栄養素のバランスが大切

 エネルギー量だけでなく、栄養素のバランスも大切です。適量のビタミン、ミネラル、食物繊維なども野菜や果物からとるようにしましょう。ただし、果物はとりすぎないようにしましょう。

食事の量と時間はバランスよく

 朝、昼、晩の食事の量のバランスが悪かったり、朝食を抜いたりすると、血糖値の変動が大きくなります。また、寝る前2時間以内の食事は内臓脂肪がたまりやすく、膵臓にも負担がかかります。

間食の取り方に注意

 間食をとると、血糖値がだらだらと高い状態が続いてしまします。間食はせず、お菓子や果物は食後すぐに食べるようにして、血糖が下がる時間を設けましょう。

炭水化物(糖質)の取り方に注意

 炭水化物は、吸収が早く血糖値を急上昇させます。特に、ラーメンとご飯ものなど炭水化物の重ね食いは高血糖を招きます。また、脂肪分の多い食事は、長時間血糖値が下がらないので、血糖値が下がりきらないまま次の食事をむかえることになります。

食べ方を工夫する

(1)野菜から先に食べる

 血糖値の上昇が緩やかになります。

(2)ゆっくりよく噛んで食べる

 脳の満腹中枢から指令が出る前に、食べ過ぎてしまうことを防ぎます。また、食べるのが早いと、インスリンの分泌が間に合わず食後高血糖を招きやすくなります。

(3)「栄養成分表示」を活用する

 食品に付いている栄養成分表示を比較し、エネルギーや食塩相当量が少ないものを選びましょう。

(4)外食は、定食にする

 様々な栄養素をバランスよくとるには、主食、主菜、副菜を揃えることが大切です。外食では、定食にすると揃いやすくなります。

(5)アルコールは控えめにする

 休肝日を忘れずに。おつまみにも気を配り、大豆や魚、野菜中心のメニューにしましょう。

2)運動療法・・・インスリンの効きを良くすることと、元凶となる内臓脂肪の減少などを目的に行います。

 ※糖尿病と診断を受けている方は、主治医と相談しましょう。また、膝などを傷めている方は、専門医に相談するようにしましょう。

有酸素運動と筋力トレーニングを併せて行う

 有酸素運動と筋力トレーニングを併せて行うことで、血糖値を下げるとともに、筋力の維持・向上につながります。
 

運動を日常生活動作に取り入れる 

 運動だけでは継続が難しい場合があるため、通常の歩行・家事などの日常生活動作に合わせて積極的に体を動かしましょう。
 福井市では『元気体操21』 や『すき間時間にできるプラス10分の運動』 をお勧めしています。
 仕事や家事の合間など、気軽に楽しくできる運動ですので、ぜひやってみてください!

健康教室のご案内

 福井市健康管理センターでは、テーマに合わせてさまざまな健康教室を行っています。ぜひ、ご参加ください。教室案内は『こちら』をクリックしてください。

 

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